ルシアは生まれた時から高い魔力を持ち、エルフ王の4番目の妃になるべく育てられた。
エルフ王は当時齢2000を超える最長老であり、既に以前の王妃は他界していたが世継ぎは生まれておらず
ルシアは世継ぎを残す為、エルフとしては若すぎる80才足らずでエルフ王に嫁がされた。
そして114歳で長男アンリを妊娠することに成功。だがそれは王の子種を子宮に着床させる
魔術的な人工授精であり夫婦の営みによるものではなかった。
ルシアが266歳の時に人間の帝国がエルフ王国に侵略戦争を仕掛けてきた。
戦を好まず戦争についてを研究してこなかったエルフ王国は大混乱に陥り序盤は敗走を重ねた。
だが以前より人間の学問に興味を持ち、戦争や戦術についても学んでいた者がいた。ルシアであった。
混乱する民をまとめ、兵を指揮し、魔法の強大な火力と相手の裏をかいた知略で、劣勢だった戦局を押し返し
戦争を勝利へ導いた。 更に高齢な王に代わり戦火に晒された王国の復興を指揮した。
お飾りの若い王妃と国民から思われていたルシアはこの出来事を境に英雄となった。
「森の至宝」「姫将軍」「国母」「聖なる森妃」彼女を讃える呼び名が幾つも生まれた。