幽らり

みんな見ている。邪悪な夢を。

ラスト・クリスマス

クリスマスの仕事帰り繁華街で見慣れた後姿が視界に入る。妻だった。 例年クリスマスは夫婦で過ごすが、今年は妻が女学生時代の友人達のパーティーに呼ばれているという事で初めて別々に過ごすことになっていた。 なのにどうしてこんな所に? 私は声をかけようと妻に近づいた。

声をかけようとしたその時、妻は小走りに見知らぬ男の元へ駆け寄る。不穏な予感に動悸が速くなるのを感じる。走って暑くなったのか、それとも男に見せるためか妻はコートをはだける。胸元の開いたセーター、深いスリットのスカート、控えめな服装を好む妻のものとは思えない派手な格好だった。

「これ…クリスマスプレゼント…」 妻は愛情に満ちた笑顔を浮かべながら、その男にネックレスを渡す。

こっそり妻が男モノのプレゼントを買っていたのは知っていた。自分へのクリスマスプレゼント、可愛いたくらみだと思って気付かないフリをしていた。 しかしそうではなかったのだ…

ただの知人であってくれ。すがるように願う私の気持ちも虚しく、妻と男は人目も憚らず抱き合って口づけを交わす。 男と妻の舌が絡み合う様が見える。 男は服の上から妻の乳房を揉みしだき妻の喘ぎ声が漏れる。股間を弄られると妻は男にしがみついたままビクンビクンと痙攣しついには街中で果てた。

そのまま何も言えないまま、私は妻と男の後を付けた。そしてその先で妻の痴態を見せ付けられることになった。 クリスマスにちなんだ扇情的な衣装で男の腰の上で腰を振りたくる妻。 その美肉には男の肉棒が深々と突き刺さっている。 そしてこれが妻との最後のクリスマスとなった。

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テーマの著者 Anders Norén